こんにちは。普段は主にパワプロ関係の考察や選手作成をしているものです。
今回からしばらくの間、推し球団である千葉ロッテマリーンズと読売ジャイアンツについて、今シーズンの情勢を確認しつつドラフトでどんな選手を指名しそうかの予想をしていきたいと思います。
今回は千葉ロッテマリーンズの今シーズンの戦力状況の確認と、そこから見た補強ポイントになり得る要素を考えていこうと思います!
<注意>
・当記事の情報は2020年10月2日現在のものです。また、各データは集計の関係上、日付にズレがあります。あらかじめご了承ください。
・UZRのデータは1.02 – Essence of Baseball様より引用しています。引用箇所には(※)表記をつけています。
[ad]選手の年齢構成について
まず最初に現在の選手層を見てみましょう。
以下の図は、今季の所属選手を年齢別にまとめた表です(年齢は2021年の満年齢としています)。赤字は1軍レギュラー格、青字は一軍準レギュラー〜控え枠です。
まずは投手陣を見てみましょう。
ここ数年のドラフトにおいて即戦力投手をうまく補強できていること、若手投手陣を育てられていることから25歳以下の投手で一軍戦力になっている選手が多いことが伺えます。
一方でチームのコアである赤字の選手は30代以上が多いです。主力投手は高齢化が進んでいると言えるでしょうか。
また25歳以下の選手で期待の選手が多い一方で、来年26〜30歳の中堅どころに穴が開いているのも気になるところです。
これらを見ると「若手の成長株は多いが、ベテランを支える中堅層が欠け気味」という構成が見て取れます。
今度は野手を見てみます。
まずは捕手。
正捕手の田村龍弘選手はまだ来年27歳で衰える年齢ではなく、大卒ルーキーの佐藤都志也選手もある程度一軍で通用しています。
次に内野手。青字の選手がいないことから、一軍レギュラーとそうでない選手の差が大きい状況がうかがえます。若手で安田尚憲選手が出てきましたが、中堅層に少し不安を感じます。
最後に外野手。こちらは主力選手が軒並み30代を超えています。怪我に苦しむ選手もおり、マーティン選手の動向次第では穴になりかねないポジションとも考えられます。
(ただし外野手には若手の有望株が多数揃っています。詳しくは後述)
ここまでは年齢表を基に選手層を見ていきました。ここからより詳しいデータを使って戦力状況を見ていきましょう!
[ad]投手の状況について
選手構成
現在のロッテ投手陣の構成を大まかにまとめると以下のようになるでしょう。(赤字は一軍主力、紫字は二軍主力)
一軍の状況
まずは一軍投手陣から。以下の画像は、今季のロッテの一軍先発陣・リリーフ陣を表にしてみたものです。
先発投手陣は、ベテラン石川投手・美馬投手と2年目の小島投手が主力級、その後に岩下投手・二木投手・中村稔投手が続く形になっています。
2019シーズンに才能の片鱗を見せた種市投手は、トミージョン手術を決断し2020シーズンは全休になりました。
先発陣を見ると、防御率とQS率がやや寂しい結果であること・主力投手に一発病の気があることが気になります。現行の先発陣には若干不安があるといえます。
次にリリーフ陣。こちらは非常に優秀な投手が並んでいます。主力は軒並み2点台をキープし、途中加入の澤村拓一投手も打者を制圧できる投球を見せています。
ハーマン投手は怪我で離脱してしまいましたが、制球力が武器の唐川投手・本塁打回避能力に優れた小野投手・奪三振マシーンの澤村投手が中核リリーフに残っています。
強いてケチをつけるとしたら左の中継ぎが不足している点でしょうか。
二軍の状況
次は二軍の状況を見てみます。
(赤セルは先発、緑セルはリリーフ、黄色セルは先発中継ぎ両方やってる投手です)
若手先発では森投手・古谷投手・本前投手が登板機会を得ています。
そのうち古谷拓郎投手と本前郁也投手は、比較的高い奪三振率と優れた四球率を見せており、プロスペクトと呼べる選手たちでしょう。
リリーフで好成績を残しているのは石崎投手・サントス投手・成田投手。
しかし、石崎投手は一軍では奪三振率こそ高いものの四球が極端に多く不振。成田投手も球速が落ちてしまい一軍では滅多打ちとなってしまっています。
東妻投手・小野投手ら若手で一軍で活躍する投手もいますが、今季の2軍を見る限りでは来季の中継ぎ候補は不在気味といえそうです。
投手陣・ドラフトで狙いそうなポイント
ここまでの状況を踏まえてみると、今年のロッテのドラフト投手陣は
・左の即戦力リリーフ
・クローザー候補の右のパワー型投手
・先発の駒をもう1枚埋めてくれるスケールの大きい投手
・(育成も含めて)将来性のある左投手
あたりが候補と考えられます。
本来は無理して先発型を競合覚悟で取る年ではないようにも思えますが、今年に限っては「千葉県出身の大物ドラ1候補」がいるので、彼が1巡目の有力候補になるのではないでしょうか。
[ad]野手の状況について
選手構成
次は野手を見てみましょう。
赤字は一軍でレギュラー格として出ている選手、紫字は二軍で一定以上の守備機会を得ている選手、太字は当該ポジションが本職と思われる選手です。
二軍の一塁では細谷選手、二塁は松田選手、三塁は西巻選手と福田光選手、遊撃は平沢選手がレギュラー格となっています。
一軍の状況
まずは一軍を見てみましょう。
今季は(9月終了時点で)2位につけているロッテ。その躍進のキーマンになっているのが安田尚憲三塁手と菅野剛士選手です。
安田選手は実質1年目でありながらも、レアード選手と同程度の打撃・守備貢献で三塁の穴を埋めています。
菅野選手は、際立った選球眼を武器にOPS7割台をキープし、守備でもUZR8.9(※DELTAより引用)と攻守で貢献しています。
とはいえ、遊撃を守る藤岡選手はOPS.601、UZR-1.9と「プラスをもたらせる選手」になり切れてない(≒遊撃が穴)点が1つ目の課題。
もう一つ、外野の準レギュラー格がベテラン揃いである点が2つ目の課題。いずれも高齢かつ怪我が多く、稼働率と将来性が高くないことが来季以降どうなるのか……という状況です。
では、それらの課題を補う選手は2軍にいるのでしょうか?
二軍の状況
次に二軍の状況を見てみましょう!
まず外野に関しては、若手の育成はかなり順調と言っていいのではないでしょうか。
高卒2年目の藤原恭大選手・山口航輝選手はOPS.700以上を記録していますし、大卒ルーキーの高部瑛斗選手は3割を大きく超える打率を残しています。
(ただ藤原選手の三振率と、高部選手の低四球・高BABIPは気になるところですが……)
一軍でも和田康士朗選手が一定の結果を残しており、外野はプロスペクトを多く抱えることができています。
一方の遊撃は逆に厳しい状況になっています。
期待された平沢大河選手が極度の不振に陥り、打撃において2軍下位レベルまで落ち込んでしまっています。BABIPの揺り戻しや選球眼など良い点もありますが、このままだと将来計画に黄信号が灯りかねません……。
他の遊撃手も軒並み打撃で苦しんでおり、藤岡選手に取って代わる候補がいない状況となっています。
そのため遊撃手は優先順位の高いポジションといえそうです。
野手陣・ドラフトで狙いそうなポイント
今までのデータや年齢層を見ると、以下の選手が補強ポイントの候補になるでしょう。
・すぐに一軍で稼働できそうな遊撃候補
・プロスペクトとベテランの穴を埋め得る即戦力外野手
・平沢福田世代の下のショート候補
(・高卒素材型捕手)
幸いにも今年は(比較的)遊撃手の候補は揃っているため、どの選手を選ぶかが当日の見ものになりそうです。
[ad]最後に
ここまで読んで下さってありがとうございます!
改めて補強ポイントの候補をまとめると
【投手】
・左のリリーフ候補
・先発と中継ぎの双方を見据えたパワー型右腕
・将来性のある左腕
【野手】
・即戦力で数年間稼働してくれる遊撃手&外野手
・高卒世代のショート、キャッチャー
あたりが出てきそうです。
次回以降で「そのポジションにいるドラフト候補選手」を見ていこうと思います!
【プロ野球】私的・各球団2020ドラフト予想 千葉ロッテマリーンズ編(上位候補編)
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