こんにちは。
今回の再現選手は、カナダ人選手として最多の通算2160安打・383本塁打・1311打点を放ち、2020年にMLB野球殿堂入りを果たしたラリー・ウォーカー選手です。
パワナンバー:11500 50219 51898
ラリー・ウォーカー(33)
モントリオール・エクスポズ(1989-1994)→コロラド・ロッキーズ(1995−2004)→セントルイス・カージナルス (2004 – 2005)
<再現年度:1997年> .366(508-208) 49本 130打点 33盗塁 OPS1.172
本塁打王 ナ・リーグMVP
選手について
カナダが生んだMLB屈指の5ツールプレイヤー。エクスポズ時代から俊足強打好守の外野手として目立った存在だったが、ロッキーズ移籍後に打撃の才能が開花した名選手。
MLBには学生時代に野球だけでなく他のスポーツに打ち込む選手が多く、プロ入りまでアメフトやアイスホッケー、バスケットなどと二足のわらじを履いていた選手も多い。ウォーカー選手もその一人……どころか、学生時代は野球よりアイスホッケーをメインにプレイしており、彼にとって野球は余暇のスポーツ程度の認識だったという。
転機となったのは16歳でホッケーの道を立たれた時から。高い身体能力を野球界のスカウトに買われ、本格的な野球経験は少ないまま1984年にエクスポズに入団。当初は野球のルールすらままならない状態だったが、猛練習を重ね、1989年にはメジャーデビューを果たす。
1990年にレギュラーに定着すると、毎年3割20本20盗塁以上を記録しつつ守備でもGG賞を取るなど、走攻守全てに穴のない好選手として地位を固めていく。
そんな彼がさらに有名になるきっかけが、1995年のロッキーズへの移籍だった。
ロッキーズの本拠地『クアーズ・フィールド』は標高1600mほどにある高地の球場であり、気圧の関係上HRが出やすい球場として知られる。現在でもMLBの30球団中でトップクラスのパークファクターを誇る球場だ。
そんなバッターズパークへの移籍を果たしたウォーカー選手は、環境も味方につけて今まで以上にヒット・HRを量産していく。移籍1年目の1995年にはいきなり自身初の30本塁打・100打点を放ち、一流打者への仲間入りを果たした。
今回の再現年度の1997年は、まさに彼の野球人生にとって絶頂のシーズンとなった。
開幕からヒットとHRを量産し、自己最多の208安打と49HRを放つ。その上に盗塁も30以上を記録し、MLBで一流選手の証となる30−30クラブ(30本30盗塁)の仲間入りを果たした。
さらに守備でもValue10.0・12補殺を記録しGG賞を獲得。このような走攻守の全てで完璧な活躍を見せたことから、チームは3位だったにも関わらずナ・リーグMVPを獲得した。
カナダ人のMVP受賞はウォーカー選手が初。名実ともにカナダの野球史に名を刻んだ瞬間だ。
その後も勢いは衰えず、1998年・1999年・2001年と3度の首位打者を獲得。リーグ屈指の好打者として活躍し続けるとともに、守備でもロッキーズ移籍後で5度のGG賞を獲得。通算7度のGG賞を獲得した好守の外野手としても鳴らした。
2004年にカージナルスに移籍すると、当時30代後半のベテランながらも攻守に安定した活躍ぶりを見せチームのWS出場に大きく貢献。その活躍ぶりと人間性は、当時チームメイトだった田口壮選手も認めるほど。しかし翌年は故障の悪化が響き引退を余儀なくされた。
これほどの名選手・かつステロイドと無縁の選手でありながら、毎年「本拠地が超バッターズパークだったため、残した成績は数割引きで見る必要がある」などの理由で野球殿堂入りを逃してきた。2019年の段階で得票率が約55%しかなく、残り1年間で20%ほど得票率を上げるのは厳しいと見られていた。
しかし、ラストチャンスとなった2020年の野球殿堂投票では、見事得票率76.57%を稼ぎ、ロッキーズ史上初・カナダ人野手初のMLB野球殿堂入りを果たした。
なお、同年に野球殿堂入りを果たしたディレク・ジーター選手と成績を比較すると、rWARではウォーカー選手の方が上だ。本拠地の影響で過小評価されることもあったが、間違いなく90年代を代表する名選手の一人であり、カナダ人最高の野手だ。
[ad]能力について
成績全般…この年のホーム・アウェー成績を比べると
<ホーム成績> .384 20HR OPS1.169
<ビジター成績> .346 29HR OPS1.176
と、決して箱庭専ではなく他球場でも結果を残しています。そのため本拠地のPFによる補正は特に考えていません。
ミート・パワー:ミートはこの年以外にも.350以上を複数回記録しているためSで。パワーは40HR以上がこの年のみのため、Sに限りなく近いAにしました。
AH:MLBで打率.366なら流石に必要。
PH:MLBで49本塁打なら(ry
盗塁B:盗塁成功率80.5%
送球B:12補殺
レーザービーム:動画資料では文字通り矢のような返球をしていた。
初球○:初球+1ボール時打率.424(177-75)。元の打率との差分だけ見ると低めだが、元の打率自体が高いのでいいでしょう
ムード○:名選手でありながら非常に陽気でコミュ力が高い選手として知られている。移籍時もすぐにチームに溶け込んだとのこと。MLB査定なので多少盛った要素。
調子安定:ロッキーズ移籍後は毎年3割以上を安定して打ち続けていることから。
選球眼:IsoD.086。通算IsoDも.087と高水準。
チャンスE:得点圏打率自体は非得点圏打率と大差ないのだが、非得点圏HR44本に対して得点圏では5本しかHRを打てていない。
対左F:対右.389(424-165) 43本、対左.299(144-43) 6本
併殺:15併殺。俊足が売りの左バッターとしては多い数字。
【他の作成選手はこちらから!】